社会とは、何か。
社会とは、個人の集まりである。
人間が一人だけ、ある個人が一人しか存在しないのならば、そこに社会は存在しない。 地球上に、人間が一人しか存在しないのなら、そこに社会は存在しない。 人間が複数存在することによって、社会は形成される。
複数の人間の存在。
この複数の人間が存在するという条件が、社会の考察の最重要事項である。 複数の人間が存在するから、社会が形成され、社会の様々な課題が生じてくるのである。
人間が複数存在する。だが、それが、互いに相手の存在を認識できないような距離を取っていたら、相手の存在に気付かずにいることがありうる。複数の存在を認識できなければ、複数ではないという認識が成り立つ。すると、社会は形成されているとは言えない。 社会が形成されるためには、人間が複数存在するだけでは足りず、お互いに他の存在を認識するのでなければならない。
複数の存在と、相互の認識が、社会の形成の条件である。
複数の人間の存在と、相互の認識。
相互の認識があっても、意思の交換ができなければ、そこにどのようなことが起きるか。 あるいは、闘争、あるいは、協力。 意思の交換とは、考えや感情をお互いに伝え合うということである。つまり、言語の誕生であり、言語の必要性があるということ。 社会の形成には、意思を通じ合う言語が必要なのだ。 意思を通じ合う言語が存在しなければ、社会は極めて脆弱なもの、極めて緩やかなものとしてしか、形成されないだろう。
ということは、高度に発達した社会、機能性の高い社会、優れて幸福な社会の形成には、優れた言語能力が必要であることを意味している。
言語教育は、極めて重要だということである。
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